【ヒプマイ感想】漫画「side F.P & M」第4話:飴村乱数=綾波レイ? 不意に見せた素の笑顔が可愛くて切ない。

2019-04-22ヒプノシスマイク

こんにちは。髪を切ったらリンゴみたいな頭になりました。すと子です。

「月刊コミックZERO-SUM」(一迅社/毎月28日発売)掲載の、「ヒプノシスマイク -Division Rap Battle- side F.P & M」第4話を読みました。いやー、乱数の複雑なキャラ設定がどんどん掘り下げられていってますね~。感想を書いていきます!


「ヒプノシスマイク -Division Rap Battle- side F.P & M」hook-4・表紙
(「ヒプノシスマイク -Division Rap Battle- side F.P & M」hook-4・表紙。「月刊コミックZERO-SUM」2019年5月号より)

 

これまでの感想はこちら↓

1話:【ヒプマイ感想】漫画「side F.P & M」第1話:独歩と一二三は末永くお幸せに。寂雷先生はメンバー思案中。

2話:【ヒプマイ感想】漫画「side F.P & M」第2話:寂雷先生が神々しすぎる……。「夢野幻太郎」とは何者なのか、謎が深まる。

3話:【ヒプマイ感想】漫画「side F.P & M」第3話:青年の生存確認!「Fling Posse」ってそういう意味だったのね。


私、基本的に全ディビジョン好きなんですが、その中でも特に山田三兄弟を応援しています。ヒプマイを知った当初から。

けどヒプマイの楽曲だけでなく、物語が進むにつれ、飴村乱数というキャラが気になって気になって……(笑)

特に今回のラスト、普段は「裏表が激しい」なんてもんじゃない乱数ちゃんの、素朴な本音が垣間見えて、すげー可愛かったです。

 

前回までのあらすじ

H歴3年。かつて日本を制覇した伝説のチーム・The Dirty Dawgの元メンバーたちは、来たるディビジョン・ラップバトルに向けて、三人一組のチームのメンバーを探していた。

シンジュク・ディビジョンでは、変人好みの神宮寺寂雷が、極度の女性恐怖症のホスト・伊弉冉一二三と、超ネガティブで不眠症の会社員・観音坂独歩を勧誘し、チーム「麻天狼」を結成

一方、とある事情により寂雷と犬猿の仲にある、シブヤ・ディビジョンの飴村乱数が目を付けたのは、以前から中王区がマークしていた人物・夢野幻太郎。病床につく友人を楽しませるために嘘をつくようになり、それが乗じて作家となった幻太郎の心理を見抜いた説得によって、乱数は彼をチームに引き入れることに成功する。

そして乱数が欲したもう一人の人物は、ギャンブラー・有栖川帝統。命懸けのスリルを求める帝統とラップバトルを重ねた末、乱数は帝統の説得に成功。チーム「Fling Posse(=志を共にする刹那の友)」を結成した

 

「飴村乱数」という男

今回は、「side B.B & M.T.C」第4話と同様に、シブヤとシンジュクのドラマ・トラック②が描かれていました。やはり、今後チーム戦を勝ち抜いていく上で必要となる、メンバー同士の連携力を高めるために、乱数と寂雷が一計を案じています。

ただ、麻天狼サイドがドラマ・トラックにほぼ忠実なのに対して、ポッセの方は色んな要素が追加されていましたね。なので、今回はポッセ、特に乱数ちゃんについて感想・考察を述べていきます!


中王区が「飴村乱数」を使って成し遂げたい目的とは?

4話は、乱数が無花果に電話する場面から始まります。来たるディビジョンバトルにて、自分がどう動けばいいか、無花果に指示を仰ぐ乱数。

その彼に対して、「予選は間違いなく突破しろ」、「決勝トーナメントまで行けばいつ負けてもいい」と無花果は告げます。意外にも、乱数以外の「男」が今回のバトルで優勝したとして、無花果にとっては痛くも痒くもないご様子。

というのも、無花果が乱数を使って成し遂げたいのは、バトルに優勝して他ディビジョンの男たちを制圧することではないからです。

お前が勝ち上がり中王区に入れる男だと印象づける事と

一番の目的は……

※「ヒプノシスマイク -Division Rap Battle- side F.P & M」hook-4より引用


肝心の「一番の目的」はまだ明かされていませんが、とりあえず、今回のバトルにおける無花果の目的のひとつは、「飴村乱数」=「中王区に入れる『男』」だと知らしめることらしい。


この台詞、色んな解釈ができると思います。


まず、「中王区に入れる男」とはどういう意味か。決勝トーナメントの前日を描いた「Know Your Enemy」で分かる通り、中王区は高い壁で囲まれており、決勝トーナメント進出が決まったチームにのみ、その壁を越えることが許されました。つまり、「中王区に入れる男」=男たちの中でもラップスキルが抜きん出ている者、と解釈できます。

または、「中王区に入れる」とは「中王区の居住権」のことを指している、と考えることも可能です。現時点では、政治の行われる中王区に住めるのは女性だけです。無花果は、飴村乱数を「中王区に住むことが許された、最初の『男』」にしたいのかもしれない。


次に、「印象づける」とは、誰に対しての言葉なのか。これは、「世間に印象づける」という意味と、「中王区の人間に印象づける」という意味が考えられるかなーと思います。


まあ、乱数のラップスキルが非凡であることは、彼の属していたTDDが日本制覇したことから既に知れ渡っているはずで、今更印象づける必要もないと思うので。「飴村乱数は、中王区の居住権を与えても問題ない男である」ということを、世間 or 中王区の人間に印象づける、というのが、今回のバトルにおける無花果の目的なのではないでしょうか。


では、なぜそう印象づける必要があるのか?

ずばり言うと、無花果は壁の内側に、「女に無害で、女にとって都合の良い男」という存在を造りたいのだと思います。


飴村乱数=量産型クローン説

「造りたい」と表現したのは、ドラマ・トラック「Me Against The World」で、「飴村乱数」は量産型クローンでは? と思える台詞がいくつか出てきたからです。下記は、乱数に対する無花果の台詞。

文字通りお前の代わりなんていくらでもいる〔中略〕

やはり失敗作か……

※ 「Me Against The World」より引用


そしてこちらが、無花果との密談を終えた後の乱数ちゃんの独り言。

あの女、いつか殺してやる……

いや、あの女だけじゃない、人間共全員を……

※同前


これ、もう乱数は人間じゃないと考えてもいいですよね?笑

「Know Your Enemy」では、乱数について調べた幻太郎が「隙が全くないんですよ、貴方の人生には」「人間らしいエピソードが全くない」と評しているし。

さらに無花果曰く、飴村乱数の代替は「文字通り」たくさんいるとのこと。

「新世紀ヱヴァンゲリオン」で、綾波レイの大量のクローンが溶液の中でぷかぷか揺れているシーンがあるじゃないですか。あれの乱数ちゃんver. が真っ先に思い浮かびました。


じゃあ誰が「飴村乱数」というクローンを造ったのか? 当然、中王区の人間ですよね。

ならば、彼が造られた理由は?


乱数って、女にとって何かと都合が良い「男」だと思います。そりゃあヒプマイは女性に大人気のコンテンツなので、乱数以外のキャラクターも女ウケの良い要素をたくさん兼ね備えてはいますが(笑)

乱数は特に、ヒプマイの世界における、男性主体の政治が生み出した戦争や暴力に疲弊し怒りのクーデターを起こした女性たちにとって、都合の良い「男」だと思うんです。

155cm/49kg の小柄な身体は、女性を怯えさせるほどの絶対的な筋力差を感じさせない。あらゆるタイプの女性を「お姉さん」と呼んで優しくしてくれる博愛主義。 小学生のような愛らしい外見とは裏腹に、ちゃんと女を満足させられる成人男子。

暴力性を持ち合わせず、かつ女の欲望を満たせる男。なんて都合の良い男。

女ばかりの世界では物足りないから「男」の良い部分だけ欲しい、という、中王区の身勝手な野望によって産み出されたのが、飴村乱数というクローンなのではないでしょうか。


「中王区の居住権を与えても問題ない」=暴力性はないし女にも逆らわない、愛くるしい見た目と人懐っこさを備えた男として、乱数を中王区の人間に印象づけるために、無花果は彼に決勝トーナメントまで勝ち進むことを命じたのだと思います。

彼女にとって、ディビジョンバトルは「飴村乱数」のお披露目パーティーだったのかな、と。


「人間」としての飴村乱数

だけど、乱数にはこの現状が我慢ならない。当然です、彼にも自我があります。女にとって完全に都合の良い「男」なんて存在しません。

自分の代わりはいくらでもいる。ゆえに失敗や反逆は命取りになる。無花果に生殺与奪を握られていると十分理解しているから、乱数は彼女に従っているだけです。心の中では人間全員を憎んでいるのに。


しかし、中王区や自身の境遇とは関わりのないところで、「飴村乱数」個人としての感情もしっかり芽生え、育っています。

例えば、神宮寺寂雷に対する敵意。それは負の感情でしょうが、中王区とは関係のない、誰からもそれを抱くように命令されていない、乱数だけの感情です。

それに、今回の話で幻太郎や帝統とチンチロをした後、事務所の屋上でひとり煙草を吸いながら、浮かべた笑顔。

……今日で随分三人との距離は詰められたな

奴等は俺の目的に必要な駒だからな……

もっと仲間意識を持ってもらう為にはまだまだ……か?

ふふ……面白い奴らだよ……

※ 「ヒプノシスマイク -Division Rap Battle- side F.P & M」hook-4より引用

 

恐らく乱数は、無花果に従いながらも、彼女を出し抜き人間全員を見返せる機会を虎視眈々と狙っている。そして幻太郎と帝統を誘い Fling Posse というチームを作ったのは自分の目的のため。彼らは駒にすぎない。

にもかかわらず、芽生えてしまう愛着。


「ヒプノシスマイク -Division Rap Battle- side F.P & M」hook-4より
(素の笑顔。「ヒプノシスマイク -Division Rap Battle- side F.P & M」hook-4より)


Fling Posse=志を共にする刹那の友。自身の目的を遂げるために組んだ「刹那」のチームだけど、幻太郎と帝統は確実に乱数の「友」になってるんですね。

こういう、目的遂行のための非情に完全には徹しきれないキャラ、好きですわ。


幻太郎、秘密ありすぎ

他のメンバーに話を移します。

先述したように、ポッセの方はドラマ・トラックから若干の変更がありました。ポッセの三人で金を賭けてチンチロをやり、相手を素人同然とナメてかかった帝統が、乱数と幻太郎に立て続けにピンゾロを出されて大敗する、という結果は同じですが。

ドラマ・トラックの方は、単純に帝統の運の悪さが強調されたコミカルな仕上がりになっていました。一方で漫画版は、イカサマをした幻太郎と、イカサマをしたかどうかさえ分からない乱数の不気味さが描かれていました。



幻太郎がスマホを持っていたことにも驚きですが(なんとなくガラケーのイメージ)、イカサマに使うサイコロを用意してくれる知人?がいたことにも驚き。青年と編集とポッセの面々としか連絡を取っていないかと思ってた。

彼はどれだけ秘密を抱えているのか(笑)中王区にとっての重要人物らしいし、こういう時に利用できる謎の人脈も持っているらしい。

「本人はてんで無自覚だけど、実はキーパーソンになり得る秘密を背負っている」的なキャラでいてほしかったんですけどね~。


幻太郎のイカサマの手法がはっきり描かれていた(てかギャンブル中の離席を許しちゃダメだろw)のとは対照的に、乱数は手の内が一切描かれておらず、ゆえに彼がイカサマをしたのかどうかさえ分からないため、なおのこと正体不明で不気味でしたね。

ドラマ・トラックでは、そもそも幻太郎がなぜ乱数の過去を調べたのか、彼を怪しんだのか、その理由が語られていませんでしたが。このチンチロが、乱数への疑念の種を幻太郎に植えつけるきっかけになったのでしょう。


にしても、ポッセにきな臭さが集中しすぎ(笑)ただひたむきにギャンブルを愛しているだけの帝統がほんとに可愛く見える。


感想まとめ

シブヤいいねシブヤ。推しが変わりそうで怖い(笑)

それにしても、今回もメンバーお揃いのトレードマークはついていませんでしたね。あれ、いつ生まれるんだろう?

あと、ヒプマイとは関係ないんですが、「コミックゼロサム」今月号から「騎士団長 島耕作」が始まってて笑いました。

島耕作まで異世界に転生する時代なんですね。

すと子